かゆみ・赤み・突然の腫れ…それ、じんましんかもしれません
2025.06.18
かゆみ・赤み・突然の腫れ…それ、じんましんかもしれません
〜原因がはっきりしなくても、治療できます〜
■ 「じんましん」とは?
じんましん(蕁麻疹)は、皮膚が突然赤くふくらみ、かゆみやピリピリとした不快感をともなう皮膚のトラブルです。
数時間以内に消えるのが特徴ですが、何度も繰り返したり、毎日のように続くこともあり、日常生活に支障をきたすこともあります。
■ じんましんの原因は、実は「よくわからないことが多い」
「何か悪いものを食べたのかな?」「アレルギー?」と思う方も多いかもしれませんが、じんましんの多くは、はっきりとした原因が見つかりません。
日本皮膚科学会のガイドラインでも「複数の要因が関わっていて、原因を1つに特定できないことが多い」とされています。
◎じんましんに関係するもの(例)
- 食べ物(エビ、小麦、添加物など)
- 気温差(寒さ・暑さ)
- 摩擦や圧迫(ベルトやカバンのひもなど)
- 運動や発汗
- ストレス・疲労・睡眠不足
- 薬(解熱鎮痛薬など)
こうした複数の要素が重なり、体の中の“かゆみスイッチ”が押されてじんましんが起こると考えられています。
■ 治療の中心は「薬」と「生活調整」
● 抗ヒスタミン薬で症状を抑える
じんましん治療の基本は「抗ヒスタミン薬」というお薬です。かゆみや発疹の原因となるヒスタミンの働きをブロックします。
- 飲み薬が中心(非鎮静タイプで眠くなりにくい)
- 症状の程度に応じて薬の量や種類を調整します
- 注射薬(オマリズマブ)を使うケースもあります
● 原因がわからなくても治療は可能
たとえ原因が特定できなくても、症状をしっかり抑えることができます。
「どうせわからないから…」と我慢せず、ご相談ください。
■ こんなときは、早めの受診を
- 発疹が毎日出る、長く続いている
- 唇やまぶたが腫れてきた
- 息苦しさ、全身のだるさがある
- 市販薬で改善しない
■ 最後に:じんましんは、きちんと治療できます
繰り返すかゆみや発疹は、放っておくとつらいものです。
でも、じんましんは「原因が特定できなくても治療できる」病気です。
当院では、ガイドラインに基づいた安全・丁寧な治療を皮膚科専門医が行っています。
気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。